あらすじ
《写真付き特別版》
お手元に届く写真について
「TELEVISION」
印刷方式:ジークレープリント size w:260 x h:180
「杵島はロックフェラーセンターにあるNBCのスタジオの前にいた。ある一家がテレビに出演しているように見えるが、こんなふうに映るというアトラクション。その動画が目の前のテレビで流れ、それを眺めるのもまた子ども。当時の最新テクノロジーだっただろう。」
ー森岡督行『Esquire』
写真集について
「植田正治に学び、土門拳に見出された写真家・杵島隆。
1960年ニューヨークで撮影された幻のシリーズ、66年の時を経てついに写真集化」
1960年、ひとりの日本人写真家がニューヨークの街に立った。
日本写真史を代表する二人の巨匠との接点を持ちながら、
そのどちらにも収まりきらない独自の道を歩んだ杵島。
広告写真の革新者として知られる39歳の彼は、
タイム・ライフ社による「1959年度最優秀企業広告賞」の受賞をきっかけに渡米。
約2か月の滞在のなかで、
イースターパレード、ハーレム、摩天楼の谷間、路上に生きる人びと、
そして青年や子どもたちの姿を撮影した。
アメリカに生まれ、日本で育ち、
特攻隊員として敗戦を経験した杵島にとって、
ニューヨークは単なる異国ではなかった。
そこは、自身の出自、戦後日本、広告写真、リアリズム、
そして未来へのまなざしが交差する特別な場所だったのだ。
この写真集でとりわけ印象的なのは、子どもたちに向けられた視線である。
無邪気さの奥に、社会の変化がにじむ。
小さな表情の向こうに、1960年という時代の輪郭が浮かび上がる。
黒人と白人、女性と男性、若者と大人。
自由と平等へ向かおうとする都市の気配が、
子どもたちの表情や身ぶりのなかに刻まれている。
「いまこうして『1960年のニューヨーク』が一冊の本になってみると、
時を経て、杵島が同地から送ったお土産の小包を受け取ったような気がする。
ニューヨークで感じた胸の高まりが記された手紙とともに。」
ーー森岡督行「編集を終えて」より
*初版限定。カバーをめくった表紙、写真台紙、ケースの文字は、一冊ずつ存在感のあるシルクスクリーンで手仕上げしています。