あらすじ
不思議を超えた異端の怪異譚集
異彩を放つ奇話ばかりが凝集! 7つの異形アンソロジー
「顔面にびっしり集まったガーベラ、肩口付近に密集する百合…」
動画に登場した奇怪すぎる妖の姿ーー(黒木あるじ「ムスビくん」より)
新人とベテランの怪談巧者が7名揃って、クセ強めな怪談でさまざまな恐怖を綴るアンソロジー。
・引っ越しの手伝い中、四つん這いの男に追われる「廃棄品」(牛抱せん夏)
・生きる希望を失くしかけた女性の前に現れた戦慄の生物「黒い蠢動」(のっぺらぼう)
・送られてきた奇妙なメールと因果話「ユースト・トゥ・ラヴ・ハー」(鷲羽大介)
・生物を解体する夢を見続けていたある日の訪問客「ミナミカワ」(クダマツヒロシ)
・お受験教室の先生の恐怖「光るチョコレート」(多故くらら)、場末で生きる女性の異様な独白「飛田新地の姥ザクラ」(花園メアリー)
・ファミレスのガラスに見つけた奇怪な汚れ、そこから始まる奇譚「さるがお」(黒木あるじ)
ーーなど。強烈な個性が刻む暗黒の味わいをご堪能あれ。
ISBN: 9784801949218ASIN: 4801949215
作品考察・見どころ
本作は、実話怪談の枠を超え、深淵なる「異形」を活写した極上のアンソロジーです。黒木あるじ氏をはじめとする巧者たちが紡ぐのは、単なる恐怖を凌駕した、生理的な違和感と美しさが共存する悪夢の光景。顔面を覆う花々や四つん這いの影といった強烈なイメージが、読者の脳裏に消えない残像を刻み込みます。 各話に底流するのは、日常がふとした瞬間に裏返る「存在の不条理」です。社会の片隅で蠢く孤独や妄執が怪異として結実する様は、まさに現代の地獄変。洗練された筆致で描かれるのは、幽霊以上に恐ろしい「変容」の本質です。ページを捲るたび、異界の毒に浸る背徳的な愉悦が、あなたの感性を激しく揺さぶるでしょう。