柴田よしき
あらすじの詳細情報はまだありません。
柴田よしき氏が描く物語の本質は、単なる江戸の料理帖に留まりません。それは、真っ直ぐに生きる少女・あんの魂の変遷を、季節の移ろいと香り高い食卓に託して描く、瑞々しい成長物語です。繊細な筆致で綴られる営みは、現代を生きる私たちの心にも、温かな出汁のように深く染み入ります。 特筆すべきは、食を通じて浮き彫りになる情愛と、変化を包み込む慈しみです。あんにとって包丁を握ることは、自らの居場所を切り拓き、他者と繋がるための祈りそのもの。一皿の料理が五感を震わせ、人生という名の「あらたなる日々」を肯定する勇気を与えてくれる、正に珠玉の物語です。
柴田 よしき は、日本の小説家・推理作家。『RIKO - 女神の永遠』で第15回横溝正史賞を受賞。