ペニー・ジョーダン/前田雅子
いまだに好きでたまらない。なのに、心とは裏腹にふるまってしまう……。手術を受けた母の面倒を見るため帰郷したクリスティは、主治医がドミニク・サビッジと知り、動揺した。8年前の夏、クリスティはませた友人に教えられるがまま、幼い頃から憧れていたドミニクに純潔を捧げようとした。だが残酷なまでに拒絶され、逃げるように故郷を去ったのだった。いったいどんな顔をして彼に会えばいいの……? 往診の日、いたたまれずドミニクを避けようと外に出た彼女は、ちょうど降り出した雪に足をすべらせて転んでしまう。そのとき、すっと手を差しだしたのはほかならぬ、ドミニクだったーーかつて胸を躍らせ心惹かれた、あの呪縛するような雰囲気そのままの。忘れたくても忘れられない、過去の恥ずかしい思い出から逃げたいクリスティ。それでも、胸の奥にしまい込んでいたはずの恋心は、8年の時を経てもなお生きているのでした。そんな自分に戸惑うあまり、彼女は素直な態度でドミニクに接することができず……。
ペニー・ジョーダン は、200作以上のロマンス小説を上梓したイギリスのベストセラー作家。キャロライン・コートニー名義でリージェンシー・ロマンス(摂政時代)を、ペニー・ジョーダン名義で現代ロマンスを、アニー・グラブス名義で歴史ロマンスを執筆している。グラブスは母親の旧姓である。ほかに、メリンダ・ライトやリディア・ヒッチコックという名義も使用する。著作は世界中で何か国語にも翻訳され、発行部数は7000万部以上に上る。