風野真知雄
隠居はしたものの旧友三人組の周辺はなにかと忙しい。「倅が変なんです」と、今日も小間物屋の主人が難題を持ち込んできた。能面を被ったままで、町を歩くときも取らないという。名人の彫ったその面は俯くと表情の変わる逸品で「善鬼の面」というらしい。若旦那の奇妙な行動を探るため、三人は跡をつけたが...。