執着者
あらすじ
ISBN: 9784488486211ASIN: 4488486215
「老人だから」 「寂しい人だから」 「優しくしてあげましょうよ」 ――すべての油断が地獄の始まり。 『死刑にいたる病』の著者による 戦慄のサイコサスペンス 一気読み必至!!の声、続々。 平穏な家庭に育ち、26年間大きな恐怖に襲われたことがなかった会社員・友安小輪の生活は、ある日を境に一変した。恋人と同棲するアパートに突然謎の老人が現われ、執拗ないやがらせを始めたのだ。恋人は不自然に萎縮し、交番の警官はまともに取り合おうとしない。一方、都内に住む若夫婦が老人に襲撃され、夫は過剰殺傷の末に死亡、妻が攫われるという事件が起きる。幼い頃に姉を殺害されたことがきっかけで刑事になった“事件マニア”の佐坂湘は、くせ者ながら優秀な警視庁捜査一課の捜査官・北野谷輝巳と組み、妻の行方を追うが……。老人による不可解な犯罪、その先に待つ衝撃の結末とは。戦慄のサイコサスペンス。 解説=古山裕樹
現代の日本映画界において、人間の深淵に潜む歪みを描き出すストーリーテラーとして、櫛木理宇は唯一無二の地位を確立しています。その軌跡は、読者を戦慄させるホラー小説の旗手として幕を開けました。数々の文学賞を総なめにした卓越した筆致は、単なる恐怖の演出に留まらず、社会の隙間にこぼれ落ちた孤独や悪意の輪郭を鮮明に浮き彫りにしてきました。その才能がスクリーンへと越境したとき、物語はより一層の説得力を持って観客を圧倒することとなります。特に、死刑囚と若者の心理戦を軸に描かれた映像化作品では、緻密な構成力と登場人物たちの息遣いすら聞こえるようなリアリズムが、一流の映像クリエイターたちの創作意欲を激しく刺激しました。彼のキャリアを紐解けば、作品を重ねるごとに深化する心理描写の精度と、一貫して揺るぎないダークな世界観の構築が、ファンのみならず批評家からも高く評価されていることがわかります。特定のジャンルに安住せず、常に人間の多面性を問い続ける姿勢は、映像化されるたびに新たな層の観客を魅了し続けています。統計的な傾向としても、彼が手掛ける物語は一過性の消費物ではなく、長く記憶に刻まれる重厚なドラマとしての価値を保ち続けており、今後の邦画ミステリーの質を左右する極めて重要なライターであることは疑いようがありません。