くるねこ大和
町の入り口で住み込みの番人として働く木戸番・番太郎の周りでは、今日も何かと騒動が…! 3巻目は、みたらし団子やらお汁粉など甘いモノも登場。古典落語の元ネタは「中村仲蔵」など粋な話や、「もう半分」「そば清」といったちょっぴり怖めの話など、色々なジャンルのものが楽しめます。番外編としてエッセイも収録。古典落語に季節の美味いものを加え、くるねこ大和流にアレンジした、初心者も玄人も楽しめる落語絵巻!
くるねこ大和氏が描く本作は、古典落語の深淵を現代の感性で鮮やかに再構築した極上の落語絵巻です。単なるコミカライズに留まらず、江戸の湿り気や庶民の逞しさを瑞々しい筆致で抽出しています。季節の美味という五感を刺激する要素を加えることで、古典が持つ人間の業という重厚なテーマが、より身近で愛おしいものへと昇華されているのです。 特に第三巻は、芸の道を描く粋な話から背筋が凍る怪談まで、人の心の光と影を浮き彫りにします。甘味の描写が物語の緩急を際立たせ、読者は番太郎という案内人と共に時代を超えた人情の迷宮を彷徨うことになるでしょう。玄人も唸る大胆なアレンジの妙は、まさに著者ならではの独壇場と言える傑作です。