今より少しだけ未来の202X年。小学生の間では、ウェラブルコンピューター“電脳メガネ”が大流行していた。この“メガネ”をかけると、町のどこからでもインターネットに接続して情報を交換したり、データをダウンロードして必殺技を手に入れたり、実体はないのに本物そっくりの電脳ぺットを飼ったり、子どもたちだけのとびきり刺激的な秘密の遊びをすることができるのだ。ただし、“メガネ”を楽しめる時間には限りがあって...。小学6年生の小此木優子は、大黒市へと引っ越してきたばかり。電脳空間が壊れやすいというこの町で、不思議な“黒いシミ”を追いかけて、優子は“コイル電脳探偵局”の名刺を持つ少女・フミエと知り合い、そして、もうひとりの“ユウコ”と出逢う。反発し合いながらも惹かれてゆくふたり―。次第にふたりは、それぞれの痛みをともなう過去と向き合うことになる。