村山由佳/有栖川有栖/阿部智里/長岡弘樹/カツセマサヒコ/嶋津輝
現代を代表する人気作家たちが、猫への愛をこめて書き下ろす猫の小説集。猫が一生に一度だけ、人間の言葉をしゃべる⁉ 仕事と家事・育児にフル回転の雑誌編集者、九美が余命幾ばくもない猫を引き取ることになり…(村山由佳)野良出身、いまは堂々の家猫ニャアが野犬に襲われ、まさかの⁉(阿部智里)火事が起きたとき妻と双子の息子達の明暗が分れた。猫は何を見ていた?(長岡弘樹)妊娠した姉から預かった猫との生活に、私の人生観が変わりだし…(望月麻衣)ほか、有栖川有栖、嶋津輝、カツセマサヒコらが登場。謎と企みに満ちた、オリジナル・アンソロジー。「猫」扉イラスト・佐久間真人
現代文学の最前線を走る執筆陣が猫という深淵に挑んだ本作は、単なる愛猫小説の枠を超え、人間の業や救済を浮き彫りにする至高のアンソロジーです。村山由佳の情緒、長岡弘樹の鋭利な視点、阿部智里の奔放な想像力。各氏の筆致が猫の瞳を通して凝縮され、読者はその神秘的な眼差しに射抜かれる快感を味わうことになるでしょう。 本作の神髄は、猫を単なる癒やしの存在ではなく、人間の嘘や真実を見通す超越的な観察者として描いた点にあります。言葉を持たない彼らが沈黙の内に語る真実こそ、読み手が最も欲していた救いかもしれません。ページをめくるたび、日常の裏側に潜む謎と愛が鮮やかに溶け合い、あなたの孤独を静かに、しかし情熱的に抱きしめてくれる珠玉の一冊です。
長岡 弘樹 は、日本の小説家、推理作家。山形県山形市出身、在住。山形県立山形東高等学校、筑波大学第一学群社会学類卒業。