あらすじ
黒アカネの暴走、世界を終わりへと導く怪獣
響裕太はある日目を覚ますと、グリッドマンと初めて出会った日に時間が戻っていることに気付く。
何者かの手によって世界が歪められ、同じ時間を繰り返していることを確信した彼は、一度倒した怪獣たちと再び戦いながら、仲間とともにこの繰り返される世界の謎に迫っていく。
鍵を握っているのは、裕太たちの前に現れた黒髪の新条アカネ。"もう一人の神"である彼女が創り出した怪獣が時間を操作していると睨んだ裕太たちは、激闘の末についにその怪獣ガイヤロスを撃破する。ところが、その戦いの直後に裕太は再び始まりの日へと戻されてしまう。しかも、今一度繰り返される時間はさらなる変化を始め、怪獣も多種多様な方法で襲いかかってくるようになる。
一方でもう一人のアカネは自らの存在を確立するべく、次第に本物のアカネの思惑を超えて暴走を始めた。背後で暗躍するのはーーアレクシス・ケリヴ。
もう一人のアカネが創り出そうとする、この世界を終わりに導くという怪獣の全貌とは!? そして彼女に世界の選択を迫られた、六花の思いは……。
円谷プロ×TRIGGERの完全新作アニメーション『SSSS.DYNAZENON』の制作も発表されて、ますます盛り上がるSSSS.GRIDMANの公式ノベライズ、第二弾!
映画・ドラマ版との違い・考察
本作は、アニメ版が提示した「創作者と被造物」の関係性をさらに過激に突き詰め、小説ならではの心理描写でキャラクターの深淵を暴き出しています。特に「もう一人の新条アカネ」の存在は、オリジナルの鏡像でありながら制御不能なエゴを増幅させ、世界の均衡を揺さぶる文学的な装置として見事に機能しています。神の孤独と、繰り返される日常の裏に潜む静謐な狂気が、読者の五感を刺激して止まりません。 映像版が圧倒的なビジュアルと音響で怪獣の脅威を体現したのに対し、本書はテキストの力によって、崩壊ゆく世界の肌触りや、六花たちの揺れ動く内面をより鮮明に描き出しています。アニメで感じた興奮を知識と情緒で補完し、物語を立体的に解釈させるという、ノベライズの理想形がここにあります。両メディアを往復することで、この偽りの平穏が持つ美しさと残酷さが、より一層胸に迫るはずです。