あらすじ
ISBN: 9784041880050ASIN: 404188005X
ちまたに頻発する原因不明の突然死。呪いが込められたビデオテープの存在は都市の人々の間に急速に広まって...。映画「リング」とその最悪の続編として、さらなる恐怖をフィーチャーした「リング2」。一貫して恐怖映画を追求する高橋洋が贈る、リング・ワールドの最前線。...あなたは、最後まで生き残れるだろうか。袋とじの中で何かが起こる。
鈴木光司が描いたのは、単なる呪いの物語ではありません。本作の本質は、怨念という非科学的な概念を「ウイルス」という生物学的論理で解剖した画期的なバイオ・ホラーにあります。都市伝説を科学のメスで切り裂く知的な緊張感と、刻一刻と迫る死へのカウントダウンが、読者を出口のない迷宮へと引きずり込みます。 映像化作品では貞子の視覚的衝撃が際立ちますが、原作の真髄は情報の増殖という現代社会の病理を突く深淵な洞察にあります。映像が刹那の悲鳴を誘うなら、小説は読者の理性に消えない恐怖の種を植え付けます。この文字による論理的な絶望を体験してこそ、リングという円環は真に閉じ、完成するのです。

1957(昭和32)年、静岡県浜松市生れ。1990(平成2)年『楽園』で日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し作家デビュー。1991年に刊行された『リング』が圧倒的に支持され、その続編『らせん』で吉川英治文学新人賞を受賞。二作に続く『ループ』『バースデイ』シリーズの他に『仄暗い水の底から』『生と死の幻想』『家族の絆』『シーズ ザ デイ』『神々のプロムナード』などがある。
実写化・アニメ化された映画やドラマを観て、原作小説ならではの美しい心理描写や、映像化で新たに加えられた解釈・演出との違いを楽しみましょう。