雨宮ひとみ
登場人物、全員悪人!!
雨宮ひとみが描く本作の真髄は、華やかな芸能界の裏に蠢く業を、妥協なく抉り出した剥き出しのリアリズムにあります。全員が悪人という設定ながら、そこには勧善懲悪を超えた生存本能の輝きが宿っています。極限状態で見せる演技は、生きるための武器であり、痛切なまでの自己証明でもあるのです。 泥沼の愛憎劇と緻密な心理戦は、読者の既成概念を心地よく打ち砕きます。泥を這ってでも己の役を演じきる者たちの執念。本作は、活字だからこそ表現し得た人間の多面性と魂の慟哭を体感させる、至高の暗黒劇といえるでしょう。
雨宮 ひとみ は、日本の脚本家。東京都出身。雑誌編集者を経てフリーの文筆家となる。脚本、小説、漫画原作、ゲームやドラマCD、シチュエーションCDのシナリオなどを手掛けている。日本脚本家連盟所属。