あらすじ
ISBN: 9784846020941ASIN: 4846020940
狐を騙る陰陽師VS陰陽師に化けた九尾の妖狐!
時は平安中期。京の都で、宮廷陰陽師として仕える安倍晴明。ある夜、晴明が見た凶星は、かつて大陸を戦乱に陥れた九尾の妖狐が日の本に渡ってきた印だった。
旧知の仲、陰陽道宗家の跡取り・賀茂利風の身体を乗っ取り、晴明の前に現れる九尾の妖狐。その知略で晴明を陥れんとする。しかし晴明もその裏をかき・・・・・・。
術と策略の激しい応酬、陰陽師の誇りを懸けた頭脳戦の幕が開く。
中島かずきの真骨頂は、伝奇浪漫を緻密な知略の応酬へと昇華させる筆致にあります。本作の魅力は、狐を騙る人間と人間を喰らう妖狐による、存在を懸けた化かし合いにあります。晴明の涼やかな知性と九尾の狂気が火花を散らす様子は、まさに知の総力戦。読み手はページを捲るたびに、誇り高き陰陽師たちが繰り出す極上のカタルシスを味わうでしょう。 映像版では圧倒的な視覚効果が物語を加速させますが、書籍版は心理戦の機微や、中島節特有の台詞の美学を深く咀嚼できる点が白眉です。映像の躍動感とテキストの論理性が補完し合うことで、平安の闇に閃く知略の美学は完成します。両メディアを往復すれば、物語の解像度は飛躍的に高まり、その壮大な世界観に心奪われるはずです。

中島 かずき は、日本の脚本家、劇作家、小説家、編集者。劇団☆新感線の座付作家。福岡県田川市出身。1978年、福岡県立田川高等学校卒業。1982年、立教大学文学部心理学科卒業。初期のペンネームはかずき 悠大。
実写化・アニメ化された映画やドラマを観て、原作小説ならではの美しい心理描写や、映像化で新たに加えられた解釈・演出との違いを楽しみましょう。