一万年と二千年の時を超え、禁じられた合体と愛の神話を再構築した本作の本質は、理屈を超えた生命の躍動にあります。岡田麿里氏による繊細な人間模様と河森正治氏の独創性が火花を散らし、ロボットものの枠を超えた「魂の救済」という文学的テーマを鮮烈に描き出しています。
映像が熱量と音楽で感情を揺さぶるのに対し、本書は膨大なインタビューや設定から、その熱狂の核を紐解きます。画面では一瞬で過ぎ去る情感や緻密な造形を、テキストで反芻する時間は至福です。映像体験を補完し、思考の深淵へと誘う本書こそが、この壮大な神話のパズルを完成させる最後の一片となるでしょう。