汐見夏衛
親との関係や学校、すべてがうまくいかない毎日を送る中2の百合。母親とケンカをして家を飛び出し、目をさますとそこは70年前、戦時中の日本だった。偶然通りかかったイケメン・彰に助けられ、彼と過ごす日々の中、百合は彰の誠実さと優しさに惹かれていく。しかし、彼は特攻隊員で、ほどなく命を懸けて戦地に飛び立つ運命だった―。のちに百合は、時を超えて彰の本当の想いを知る...。涙なくしては読めない大ヒット感動物語!小学上級から。
汐見夏衛が描く本作の本質は、単なる悲恋ではありません。少女の視点を通じ、平和の尊さを鮮烈に問い直す哲学的な深みが宿っています。瑞々しい感性で綴られる特攻隊員・彰の自己犠牲と、静かな愛の重みが、読み手の心を震わせ、生への活力を呼び覚まします。 映像版の叙情的な美しさに対し、原作の真骨頂は内面描写の繊細さにあります。行間に滲む彰の祈りは、読者の想像力を刺激し、映像以上の熱量で胸に迫ります。両メディアを横断することで、時を超えた約束の重みがより多層的に響き渡る珠玉の傑作です。
汐見 夏衛 は、日本の小説家。鹿児島県出身、愛知県在住。
実写化・アニメ化された映画やドラマを観て、原作小説ならではの美しい心理描写や、映像化で新たに加えられた解釈・演出との違いを楽しみましょう。