あらすじ
ISBN: 9784801928060ASIN: 4801928064
「真っ赤な顔が…」
誰かを呪っていた家を購入した夫妻。
間取り図になかった隠し部屋で何が…
(「朱」より)
人の心に鬼は棲む。
〈怪の釣り人〉が引き上げた34の闇実話!
海から山から人波から…奇々怪々な話を引き上げる“怪の釣り人”=渡部正和の最新恐怖実話集。
可愛い店員のいるコンビニでトイレを借りたという友人。だがどう見てもそこは廃墟で…「ここではない話」、
中古住宅の収納奥にあった赤い隠し部屋。一体そこで何が…「朱」、
封筒を指定の場所に届けるだけの謎バイト。禁じられた封筒の中を見てみると…「失職の果て」、
酒に酔い山の地蔵に落書きをしてしまった女子大生。やがて壮絶な祟りが…「嘔吐」、
タナゴ釣りに通う沼の畔に建つバラック小屋。窓から顔を覗かせる少女に惹かれて小屋を訪ねてみると…「釣行夜話 其の九」
……他、地獄の釣果34話!
現代日本映画の最前線において、監督の奔放なイマジネーションを冷徹な現実へと着地させ、至高の表現へと昇華させる「現場の軍師」、それが渡部正和である。制作担当やラインプロデューサーとして数多の傑作を影から支えてきた彼は、まさに日本映画界の屋台骨と呼ぶにふさわしい。その足跡を辿れば、白石和彌や西川美和といった、徹底したリアリズムと深い人間洞察を武器にする変革者たちの名が並ぶ。暴力的な熱量を孕んだアクションから、静謐な感情が流れるヒューマンドラマまで、彼が手掛ける領域に境界はない。渡部の特筆すべき点は、混沌とした撮影現場を統制する緻密な計算能力と、作品の核を射抜く直感的な審美眼の両立にある。大規模なロケーションを成功に導く強靭な交渉力と、スタッフの士気を極限まで高める情熱は、関わった作品の質を一段上のステージへと押し上げてきた。キャリアを通じて築き上げられた信頼の厚さは、彼が関与する作品群が放つ独特の「硬派な質感」と、揺るぎない完成度に直結している。目に見える実績以上に、数値化できない現場の熱量を確かな映像言語へと変換する彼の職人魂こそが、日本映画が世界に誇るべき真の底力といえるだろう。
実写化・アニメ化された映画やドラマを観て、原作小説ならではの美しい心理描写や、映像化で新たに加えられた解釈・演出との違いを楽しみましょう。
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