あらすじ
ISBN: 9784801920125ASIN: 4801920128
「今日、連れて行く…」
包帯を巻いた訪問者と能面女の密談。
かくれんぼの最中、聞こえてきた名前は…(「隠れ鬼」収録)
東北の翁に採話した五十頁を超える連作「山野夜話(抄)」他、著者渾身の実話怪談!
大ヒットシリーズ「超」怖い話の執筆陣としてもおなじみ、渡部正和が放つ骨太の実話怪談集。
本家の屋敷でかくれんぼをしている最中、鬼をやっていた分家の末娘は恐ろしい密談を耳にする…「隠れ鬼」、火事で死んだ近所の老婆の霊と共生する少女。
いつも優しい老婆の顔がある時を境に豹変して…「鬼」、急死した叔母の家からある物をとってくるよう頼まれた娘。
無人の家にあがるとそこは昭和で時を止めたようなレトロな空間が広がっていて…「昭和五十八年の家」、東北の翁に採話した五十ページを超える連作長編「山野夜話(抄)」他、時を忘れてこの世の不思議と恐怖にひたれる全34話!
現代日本映画の最前線において、監督の奔放なイマジネーションを冷徹な現実へと着地させ、至高の表現へと昇華させる「現場の軍師」、それが渡部正和である。制作担当やラインプロデューサーとして数多の傑作を影から支えてきた彼は、まさに日本映画界の屋台骨と呼ぶにふさわしい。その足跡を辿れば、白石和彌や西川美和といった、徹底したリアリズムと深い人間洞察を武器にする変革者たちの名が並ぶ。暴力的な熱量を孕んだアクションから、静謐な感情が流れるヒューマンドラマまで、彼が手掛ける領域に境界はない。渡部の特筆すべき点は、混沌とした撮影現場を統制する緻密な計算能力と、作品の核を射抜く直感的な審美眼の両立にある。大規模なロケーションを成功に導く強靭な交渉力と、スタッフの士気を極限まで高める情熱は、関わった作品の質を一段上のステージへと押し上げてきた。キャリアを通じて築き上げられた信頼の厚さは、彼が関与する作品群が放つ独特の「硬派な質感」と、揺るぎない完成度に直結している。目に見える実績以上に、数値化できない現場の熱量を確かな映像言語へと変換する彼の職人魂こそが、日本映画が世界に誇るべき真の底力といえるだろう。
実写化・アニメ化された映画やドラマを観て、原作小説ならではの美しい心理描写や、映像化で新たに加えられた解釈・演出との違いを楽しみましょう。
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