逢空万太
ニャル子が真尋のベッドに潜り込み、クー子に嫉妬の炎で焼き殺されそうになる―八坂家はいつものように朝から大SAN事。歴史は修復され、ニャル子達のいる日常が戻った。ありえない非日常こそ、いまは自分の日常である―そう自覚した真尋だ。そんな矢先、焼失していた地球拠点の修復が終了したとの連絡が入った。確認へ行くべきと提案する真尋と、後回しにしようとするニャル子達。そんなやりとりのさなか知らぬ声がかかり―「アトラク=ナクア星人、銀アト子と申します...どうぞ、よしなに」ニャル子の幼なじみ、アト子が地球にやって来て―!?宇宙邪神混沌コメディ第10巻。
本作の真髄は、クトゥルー神話の恐怖を爆笑の日常へ反転させる、逢空万太の卓抜した言語センスにあります。第十巻では新キャラクターの登場と共に、非日常を日常として慈しむ真尋の精神的成長が鮮やかに描かれます。狂気と平穏が同居するこの歪な幸福論こそ、本作が到達した唯一無二の文学的境地です。 映像化作品が動的な疾走感で混沌を具現化したのに対し、原作は活字でしか表現し得ない重層的なパロディの迷宮を提示します。アニメの熱量と、書籍ならではの思索的な深み。両メディアを往復することで、読者は八坂家に渦巻く「宇宙的愛」の全貌を、より鮮烈に体感できるはずです。
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実写化・アニメ化された映画やドラマを観て、原作小説ならではの美しい心理描写や、映像化で新たに加えられた解釈・演出との違いを楽しみましょう。