本書は、単なる建築実例の記録を超えた、戦後日本が都市という巨大なキャンバスに刻んできた意志の叙事詩です。RIAという組織が挑んだのは、独立した個別の建築ではなく、人々の営みが交差する街そのものの創造でした。そこには、機能性や経済合理性だけでは語れない、社会の幸福を追求し続ける、泥臭くも崇高なヒューマニズムが通底しています。
各分野の知性が多角的に紐解く歴史は、建築家たちの葛藤と情熱が渦巻く極上のドキュメンタリーでもあります。理想を都市に実装しようとする彼らの飽くなき闘志は、現代を生きる我々に、場所への誇りとは何かを鋭く問いかけてきます。ページをめくるたび、コンクリートの冷たさではなく、血の通った都市の鼓動を感じずにはいられない一冊です。