アメリカで初めて、原稿料のみで生計を立てた作家エドガー・アラン・ポー。
売文で生計を立てるためには「売れる」文章をつくらなければならない。しかし「売れる」ために書く文章は自分が本当に書きたかったものなのだろうか……。
アメリカ批評界の近年の潮流でもある「読者目線からの批評」をスタンスとしつつ、ポーが作品に書き散らかした売文家のジレンマと怨念を「天邪鬼」、「復讐」をキーワードに迫る。
まえがきーーポーと一人称
売文家の才気と慚愧
「アッシャー家」脱出から回帰へ
「群集の人」が犯す罪とは何か
黒猫と天邪鬼
「盗まれた手紙」の剰余
「メロンタ・タウタ」の政治思想
ポー最後の復讐
付論 ポーとドライサー