あらすじ
菓子? 擬態? 選択の個性?
自らをシュルレアリストではないと言い放った画家・福沢一郎は、戦争で時代が暗転しつつある1937年、何を発信しようとしたのか。気鋭の研究者たちが精読と調査、思考を積み重ね、知と美の巨人が著した奇書『シュールレアリズム』にいまこそ挑む。膨大な註釈により奇書を解剖し新たな知見により謎を発掘する研究の成果、遂に刊行。[生誕120年記念]
はじめに 伊藤佳之
研究会の概要と原著の構成 伊藤佳之
第1部 原著編 福沢一郎『シュールレアリズム』
序
I 超現実主義の意義及びその史的展開
II 超現実主義と絵画
III 超現実主義の先駆
IV 超現実主義とレアリズム
V 超現実主義と抽象芸術
VI ヒユマニズムへの一瞥
VII 描かれた人間
VIII 超現実主義と日本的なもの
IX 日本における超現実主義運動
X 超現実主義の将来
第2部 論文・資料編
第1章 原著読解
I あまりに率直な思想史概観 伊藤佳之
II ソビー、レヴィ、福沢の「選択の個性」 弘中智子
III NY発、最新の展覧会から歴史を紐解く 春原史寛
IV レアリズムへの対峙及び思想的拡張 小林宏道
V 『キュビスムと抽象芸術』からの選択と再配置 谷口英理
VI 「新ロマン主義」はなぜ「変換」されたか 伊藤佳之
VII 危機の時代をあらわすならば 伊藤佳之
VIII 日本文化との対比と考察ーー俳諧、禅など 小林宏道
IX シュルレアリスム絵画の見取図と展望 大谷省吾
X ダリ、ブルトンから次世代の画家たちへ 弘中智子
第2章 原著の図版について 伊藤佳之
第3章 編集会議から……原著と「1937年」の意味
1937年の福沢一郎ーー社会・美術・展覧会 伊藤佳之
再現と非再現、および写真的なイメージをめぐって 谷口英理
福沢一郎『シュールレアリズム』と瀧口修造『近代藝術』 大谷省吾
1937年・福沢一郎を取り巻く思想と世界情勢 小林宏道
『シュールレアリズム』以後ーー次世代の芸術家たち 弘中智子
資料編
関連年表 伊藤佳之[編]
参考文献 弘中智子[編]
あとがき 大谷省吾
事項索引
人名索引
図版一覧
福沢一郎 略年譜