五木寛之と立松和平。言葉の魔術師たちが、親鸞と道元という鎌倉仏教の巨星に魂を吹き込む本作は、単なる宗教論を超えた凄絶な対話の記録です。生死の淵を見つめ、極限の孤独に喘ぎながら真理を求めた二人の情熱が、著者の鋭い感性によって、現代の息吹を伴う人間ドラマとして生々しく活写されています。
他力という深淵に身を投げた親鸞と、只管打坐の峻厳な道を進んだ道元。対極にある生き様が交差する瞬間、読者は理屈ではない「生きる意志」を突きつけられるでしょう。現代の混迷を照らす本書は、知識を得るための書ではなく、救済を求める魂へ捧げられた、熱く激しい人間讃歌なのです。