あらすじ
ISBN: 9784309410012ASIN: 4309410014
若者に絶大な人気を誇るロックバンド銀杏BOYZの歌手・峯田和伸、初の書籍。自身のブログで公開していた『峯田和伸の★朝焼けニャンニャン』から厳選した150話のストーリーを収録。

日本の銀幕において、これほどまでに剥き出しの魂を観客に突きつける表現者は他にいない。峯田和伸は、パンクロックの咆哮を抱えたまま映画界へと飛び込み、瞬く間に独自の聖域を築き上げた異能の俳優である。音楽シーンでの圧倒的な熱狂を背景に、伝説的な青春映画で鮮烈な銀幕デビューを飾って以来、彼は一貫して「不器用な生」の代弁者であり続けている。彼の演技は、既成の演劇理論に縛られることのない、呼吸そのもののような生々しさを湛えているのが最大の特徴だ。物語のなかで彼が流す汗や、言葉にならない叫びは、フィクションの枠を超えて観る者の深層心理へと直接的に響く。キャリアの変遷を辿れば、初期の衝動的な焦燥感は、時を経て人間の機微をすくい取る深い慈愛へと昇華されており、近年では市井の人々の営みを象徴するような役どころでも、替えの利かない圧倒的な包容力を見せている。彼が選ぶ、あるいは彼を求める作品群には、常に魂の純度が求められる傾向があり、小手先の技術を拒絶するそのストレートな表現スタイルは、多くの監督にとっての「最後の砦」となっている。効率化が進む現代のエンターテインメント界において、彼の存在は、泥臭くも尊い人間賛歌そのものであり、その歩みは日本の映画史に消えない情熱の轍を刻み続けている。