我妻幸
仲間の命か、絶好の機会か。選択を迫られた王女の決断は? 第二皇子レイの居場所を突き止めるため旧バタリア城へ潜入。そこには娼館地区に残った仲間たちが捕らえられていた。エビータは彼女たちの協力を得てレイの居場所を突き止めた!しかし振り返ると、レイの影武者の姿が――。
我妻幸氏が描く本作の真髄は、どん底まで突き落とされた王女エビータが、泥を舐め血を這いながらも失わない気高き魂の軌跡にあります。第六巻では、情愛と大義の間で揺れ動く王の器の試練が熾烈を極めます。仲間を救うか、仇敵を討つか。究極の選択を迫られる姿は残酷なまでに美しく、読者の胸を激しく揺さぶります。 物語に漂う濃密な死の香りと生の輝きは、まさにダークファンタジーの白眉です。影武者の登場により混迷を極める中、エビータの決断は彼女が復讐者を超えた真の指導者へと脱皮する瞬間を鮮やかに切り取っています。この緊迫感に満ちた絶望の淵を、ぜひその目で見届けてください。