あらすじ
ISBN: 9784168120091ASIN: 4168120090
宮崎駿監督が構想16年、制作に3年をかけた超大作『もののけ姫』。1997年に公開されると日本映画の興行記録を塗り替え、「ジブリ映画を観に行く」という行為が娯楽として市民権を得る記念碑的な作品となった。生物学者の福岡伸一を筆頭に、中世日本の歴史に深い関心を抱いてきた宮崎監督ならではの重厚な世界観を読み解く。
宮崎駿が紡いだ本作は、勧善懲悪を超越した、生への根源的な肯定を描く叙事詩です。中世の荒々しい自然と文明の対立は、神々の凋落という悲劇を伴いながらも、呪いを抱えて「生きろ」と命じる峻厳な倫理観を突きつけます。アシタカやサンの孤高の魂が、相容れない世界の狭間で葛藤し、光を求める姿は、読む者の生存本能を激しく揺さぶります。 映像版が圧倒的な動的表現で五感を揺さぶるのに対し、書籍で辿る物語はさらなる思索を促します。一瞬の描写に込められた歴史観や、監督の哲学的な苦悩が言葉を通じて立ち現れるのです。映像の衝撃と、活字から染み出す深淵な余韻。この双方向から作品を咀嚼することで、我々は「人間と自然の闘争」という重厚なテーマの真髄を、より鮮烈に体験できるはずです。
実写化・アニメ化された映画やドラマを観て、原作小説ならではの美しい心理描写や、映像化で新たに加えられた解釈・演出との違いを楽しみましょう。
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