あらすじ
ISBN: 9784163273006ASIN: 416327300X
有名作家だった夫スコットを亡くして二年。いまだ悲しみの癒えぬリーシーは、ようやくスコットの遺品の整理をはじめた。ナッシュヴィルの大学でスコットが撃たれて瀕死の重傷を負った日のこと。辛い少年時代について聞かされた雪山での午後...。思い出をかみしめるリーシーは、やがて、スコットが何かを自分に知らせようと、「道しるべ」を遺品に忍ばせていたことに気づいた。夫は何を知らせようとしているのか?頻発する謎と怪事のさなか、スコットの未発表原稿を狙うストーカーが身辺にあらわれはじめ、リーシーへ魔手を伸ばし―。
本作はモダン・ホラーの帝王が最愛の妻へ捧げた、最も私的で深淵な愛の記録です。長年連れ添った夫婦だけが共有する秘密の言語や、喪失という迷宮を彷徨う心理描写は、文学的な豊穣さに満ちています。創造性の源泉が持つ甘美な癒やしと、そこにつきまとう底知れぬ狂気を見事に描き出し、読者の魂を激しく揺さぶります。 映像化作品では、キング自らが全話の脚本を執筆。テキストならではの濃密な心理描写が、圧倒的な映像美によって補完されています。活字で磨き上げた想像力が、視覚的な補助線を得ることでより鮮明な輪郭を結ぶ。原作と映像が互いの欠片を埋め合うかのような重層的なシナジーこそ、本作を味わい尽くす醍醐味と言えるでしょう。

スティーヴン・エドウィン・キング は、アメリカ合衆国の小説家。作品は世界各国で翻訳され読まれている。「ホラーの帝王」の異名を持ち現代アメリカを代表する作家の1人である。
実写化・アニメ化された映画やドラマを観て、原作小説ならではの美しい心理描写や、映像化で新たに加えられた解釈・演出との違いを楽しみましょう。