あらすじ
ISBN: 9784087466737ASIN: 4087466736
昔子どもだった、すべての人に贈る童話
病気の友達のため、タイムマシーンを作ろうとする少年たち(「約束」)、肉食恐竜の子を育てる草食恐竜の母(「さいごの恐竜ティラン」)、母子くじらの絆(「いのちのうた」)。忘れたものを思い出す愛の物語3編。
村山由佳が紡ぐのは、目に見えない絆を鮮明に描き出す「心の色」の物語です。絵のない絵本という形式は、読者の想像力を極限まで引き出し、失われた無垢な記憶を呼び覚まします。生と死、種を超えた愛という根源的な問いに対し、著者の筆致は優しくも峻烈な美しさを湛え、大人の乾いた心に深い慈雨をもたらします。 三つの物語に通底するのは、形を変えても残り続ける「祈り」のような情念です。文字という媒体だからこそ、個々の記憶と響き合い、どんな絵画よりも鮮やかな情景が胸に刻まれます。かつて子供だった私たちが、置き去りにした大切な何かを、この静謐で熱い言葉の海から掬い上げてほしいと切に願います。