大久保篤氏が描く第5巻は、江戸の情緒とパンキッシュな美学が融合した「浅草編」の開幕です。破壊と信仰が表裏一体となった火の概念を、最強の消防官・新門紅丸という圧倒的な個を通して哲学的に問い直す本作。著者の真骨頂であるスタイリッシュな線画が、伝統と現代の対比を鮮烈に描き出し、読者を異質な熱狂へと誘います。
アニメ版では色彩と音が祭りの喧騒を補完していますが、原作の真髄はコマを突き破るような「炎の筆致」にあります。アニメで流麗な動きを堪能した方も、紙の上で猛り狂う線の咆哮に触れることで、作品の根源的な魂を再発見できるはずです。メディアを越えて響き合う静と動のシナジーを、ぜひその目で体感してください。