あらすじ
ISBN: 9780984589203ASIN: 0984589201
In 2008, the famed director Michel Gondry wrote to legendary cartoonist Julie Doucet - author of My New York Diary - to propose that they make a film together. Little did Gondry and Doucet know that the process itself would be the film and that they'd soon be starring in a 'reality' comic and film of their own devising. They settled on a process that involved inserting the real Julie into a landscape of her own drawings to create a magical, touching film. This archive collects all of Doucet's drawings as well as a DVD of the film, in a deluxe, hardcover volume.

ミシェル・ゴンドリーは、テクノロジーが支配する現代映画界において、あえてアナログな手法を武器に、人間の無意識下にある夢や記憶を可視化し続ける稀有な映像作家です。フランスのミュージックビデオ・シーンで研鑽を積み、ビョークやダフト・パンクとの協作で世界的な注目を浴びた彼は、実写とアニメーション、そして手作りの小道具を組み合わせた独自の視覚言語を確立しました。キャリアの転換点となったのは、失恋の記憶を消し去ろうとする恋人たちの姿を詩的に描いた不朽の名作です。そこに見られる、時間の流れを歪ませ、重力を無視するような独創的な演出は、単なる視覚効果を超え、登場人物の揺れ動く感情を雄弁に物語っています。FindKeyの分析によれば、彼の真髄は「不完全さ」への愛にあります。デジタルでは決して再現できない、段ボールや毛糸を用いた温もりある造形が、観る者のノスタルジーを激しく揺さぶるのです。計算し尽くされたカオスと、純粋無垢な遊び心を共存させるその作家性は、後進のクリエイターたちに、創造力とは技術の集積ではなく、心の奥底にある好奇心そのものであることを教えてくれます。物語の構造すらも一つの巨大なアートピースへと変容させる彼の歩みは、映画という表現が持つ無限の自由を証明し続けているのです。
実写化・アニメ化された映画やドラマを観て、原作小説ならではの美しい心理描写や、映像化で新たに加えられた解釈・演出との違いを楽しみましょう。