柚原季之
突然の電話が告げたのは、自分を「お兄ちゃん」と慕っていた少女の不可解な自殺未遂だった。父親との確執の末に家を飛び出し、数年ぶりに帰省した哲太を待ち受けていたのは、奇怪な超常現象の数々と胸を締めつける心の痛み。優しい義理の母や眠たげな目の美しい巫女との再会。猫耳少女の淫らな痴態。懐かしい風景と様々な出来事が、忘れていたはずの禁断の想いを確実に甦らせていく。裏切りと暴力。隠された過去。流れる破瓜の血。暖かい髪の匂い―。そして、眼鏡の奥に心を閉ざした...血の繋がらない妹「向日葵」...。やがて、すれ違う向日葵と哲太を取り巻く運命の輪は緩やかに、予想もつかない方向へと回り始めていたのだった...。
実写化・アニメ化された映画やドラマを観て、原作小説ならではの美しい心理描写や、映像化で新たに加えられた解釈・演出との違いを楽しみましょう。
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