高橋三千綱
かつて可憐であったものは、かりんとうを割ってつけた程に大きくなっていた―。学生時代につき合い、そして別れた恋人と、再び結ばれた男は、彼女の乳首の変貌に、失われた十七年の大きさを知った(「乳首」)。男と女は、どうしてこんなに哀しいのだろう。人を愛し、信じたがゆえに落ちる人生の陥穽。裏切られた愛のかたちを描いた珠玉の九編。
高橋 三千綱 は、日本の作家。大阪府豊中市出身。