McGrathPatrick
カナダで療養を終え20年ぶりにロンドンに戻った私に忌わしい事件の記憶が甦る。私が12歳の時、身勝手な父はパブで知り合った娼婦ヒルダと共謀し、優しい母を殺したのだ。ヒルダは厚かましくも母の服や化粧をまとい家に住みついた。罪悪感のかけらもない二人に激しい殺意を抱いた私は計画通りヒルダを殺した。だが、混濁した記憶を辿るうち、恐ろしいことに“事実”が揺らぎはじめる...人間の心に潜む狂気を抉り出す衝撃作。