SHINYAGASPARDTAKEI武井信也
本書にも収められているピカデリー・サーカスからリージェントストリートを臨むそれは、馴染みの場所だったのでカメラを構えた位置もすぐにピンポイントで特定でき懐かしく見たが、その尋常ならざる懐かしさは単に旧知の場所であるからにとどまらず、見る者が己の内面を遡らずにはおられぬほどに海馬をダイレクトに刺激されるからだとやがて私は気付いた。それはもう、両の耳の穴から手を突っ込まれて脳を掻き回されてしまっているほどに。さて、そうして遡って辿り着くのはいつなのか、どこなのかそれは全く判らない。生まれる前の世界なのか。400年先の世界なのか。第一そこは銀河系でさえないかも知れない。(あとがきより 文:西 慧眞)