冨川元文
老境を迎えた雨見保江は、孫娘の明美の連きそわれて息子の家に向かう途中、まるで引き寄せられるかのように、戦時中に疎開していた館山の茅茸きの家を訪れた。そこでは家の持ち主である光子が、姿を消した夫を待ち疲れて、家を取り壊そうとしていた。そんな母の姿を見守るしかない小学生の里香。まもなく詐欺まがいのセールスで逃げ回る、かつての住人・美土里も現れる。海辺の古い家に集まった五世代の女たちは、互いの人生を交差させながら、胸の中の本当の想いを見つめ直していく。
冨川 元文 は、日本の脚本家である。愛知県一宮市出身。
実写化・アニメ化された映画やドラマを観て、原作小説ならではの美しい心理描写や、映像化で新たに加えられた解釈・演出との違いを楽しみましょう。