19世紀のロサス時代に活躍しながらも、亡命先で言葉を遺し続けたエンリケ・オソリオ。演説中に撃たれ、言葉を口にすることしかできない元上院議員ドン・ルシアーノ。二人の人物に関心を寄せ、書簡を交えて歴史を再構成するエミリオ・レンシとその叔父マルセロ・マッジ。そして戦火を逃れ亡命してきたポーランド人タルデフスキ。錯綜する登場人物たちの言葉の背後に見え隠れする死の影とは…祖国の未来を照射する書簡体小説の第一部から、“語りえぬもの”について語られる第二部を通して、封じ込められた歴史の運動に息を吹き込む現代アルゼンチン文学の傑作。
ISBN: 9784891769581ASIN: 4891769580