あらすじ
ブリティッシュネスからイングリッシュネスへ
ナショナル・アイデンティティを構成する「ホーム」を焦点として、イングリッシュなホームを体現する典型として「カントリーハウス」と「コテッジ」をピクチャレスク趣味などとともに考察する。19世紀後半から20世紀初頭に活躍したトマス・ハーディ、ジョージ・スタート、ジョージ・エリオットなどの作家、そして田舎の風俗画に「イングリッシュネス」はいかに表象されているのだろうか?
南部イングランドの田舎に
ナショナル・アイデンティティを探る
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【目次】
◉はじめに 一九世紀イングリッシュネスと田舎
◉序章 ブリティッシュネスからイングリッシュネスへ:イングランドの田舎というホーム 一八七〇〜一九一四
一.基礎的な考察
二.ブリティッシュネスからイングリッシュネスへ
三.南部イングランドを描いた作家ーエドワード・トマスとフローラ・トンプソン
◉第一章 ホームとイングリッシュネス:
ハーディ小説におけるカントリーハウスの衰退
一.ヴィクトリア朝、エドワード朝カントリーハウスと上流階級の現状
二.作品分析
◉第二章 カントリーハウスに代わるホーム:農場、地方の町、太古の自然
一.農場とイングリッシュネス:『緑樹の木陰で』、『はるか狂乱の群れを離れて』、『ダーバヴィル家のテス』におけるホーム
二.中世/近代の建物とイングリッシュネス:『日陰者ジュード』におけるホーム
三.『帰郷』におけるエグドン・ヒースーホームと歴史的記憶
◉第三章 一九世紀イングランド農村の変容するコテッジ・イングリッシュネス:田舎の風俗画、トマス・ハーディ、ジョージ・スタート展望
一.コテッジの歴史概観
二.コテッジ画と農村風景画の世界
三.ハーディの小説『緑陰の木陰で』における美徳を備えた家庭
四.『ダーバヴィル家のテス』におけるコテッジ
五.「田舎者」(ホッジ)の否定:乳しぼり女たち
六.ジョージ・スタートとベッツワースの世界
七.ヘンリー・ラ・サングとジョージ・クラウゼンの世界
◉第四章 『テス』におけるホームの記憶:ストーンヘンジとイングリッシュネス
一.ストーンへンジ:歴史、ハーディと考古学、発掘
二.神話的・宗教的な記憶の場としてのストーンへンジ
三.ネイションという「記憶の共同体」とストーンヘンジ
四.テスと個人の記憶・日付
◉第五章 コテッジ・イングリッシュネス:『サイラス・マーナー』における老人表象
一.コテッジの社会的機能と媒介としての共感
二.コテッジ・イングリッシュネス
三.ラヴィロー村と赤屋敷
四.サイラスのコテッジ
五.サイラスとヴィクトリア朝の老人
◉終章 カントリーハウスとコテッジの過去・現在・未来