森田亜紀
能動―受動、主体―客体の図式に収まらない「中動態」の視角から芸術領域において他者と関わる体験や芸術制度の社会的成り立ちを分析。
本書は、能動と受動という近代の二分法を揺さぶり、芸術を「事態が生成する場」として鮮烈に再定義します。森田亜紀は中動態の視座から、私たちが作品と出会い、魂を震わせる瞬間の機微を緻密に解明。鑑賞を単なる消費から世界との深い共鳴へと昇華させる、圧倒的な知性がここに宿っています。 白眉は、芸術の深層にある「他者との共在」を炙り出す洞察です。作品という場に巻き込まれ、自己が変容していく中動態的な過程。それは閉塞した現代を生きる私たちに、真の自由と他者への路を提示してくれます。知的な興奮が魂を揺さぶる、比類なき芸術論の結晶です。
森田 亜紀 は、日本の女優、映画監督である。