加藤千元
『歌は世に連れ、世は歌に連れ』。誰しもが、自分の人生の一場面に、ある歌の世界が重なった経験があるに違いない。本書は、歌があったからこそ忘れられなくなった小さな恋の物語のいくつかを集めたものである。 近所の古本屋で見つけた本にメモされていたメッセージは、亡き父の若き頃の恋のやりとりだったのか。太平洋戦争を背景にした表題作「青春の坂道」、江夏の21球と共に進む男と女の物語に隠された左ききの悲哀「ひだりまくら -江夏の二十球ー」。札幌のソープランドで展開する小さな恋を描く「シオン -聖母被昇天ー」。若き頃赴任した南米で履いていたビーチサンダルにまつわる「サヨナラ」等短編集。
実写化・アニメ化された映画やドラマを観て、原作小説ならではの美しい心理描写や、映像化で新たに加えられた解釈・演出との違いを楽しみましょう。
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