あらすじ
ソ連生まれのアランは早くに両親を亡くし、祖母に育てられた。ある日アランは祖母から自分の出自に関する話を聞く。その話によると、祖母はかの有名なアルセーヌ・ルパンと秘かに愛し合った恋人であり、アランは彼の血筋を引く孫なのだという驚くべき話だった。それ以来彼は祖父への畏敬と自由の国への憧れを強く抱くようになった。
やがてアランはソ連の海軍に入隊し、オホーツク海を航行する軍艦に乗船、そこで知り合った友人ヴァシーリーと共にある特殊任務に志望し、小型船に乗船する。そして船長たちが眠り込んだ隙を見て、台風で荒れ狂う海に飛び込み、二人は軍を脱出する。
海岸に泳ぐ途中、アランはエイの毒針に刺され重篤な状態に陥る。だが、漢方医師であり武道の達人でもあるアーヒップじいさんの親身な献身により、アランは一命をとりとめる。
彼らが上陸した国後島に大きな地震が発生した日、メンデレーエフ火山の岩場で倒れている老人が発見される。その老人は地質学の権威で、ヨークシャー大学のスコット名誉教授だった。彼は火山ガスを採取するために助手のトミーと研究の旅に出たのだが、トミーは学会における名声を手に入れたいという野望に駆られ、この不慮の事故を利用し、教授にある薬物を飲ませて置き去りにし、単身帰国してしまう。
アランは教授に変装し、イギリスに渡り、ロンドンに住んでいるスコット教授の姪である画家のモリーを訪ね、トミーに罪を告白させて裁判にかける計画であることを明かす。彼女は喜んでアランへの協力を申し出、また、彼女の婚約者である犯罪ジャーナリストのグレゴールもアランの協力者になる。
単なるトミーの野望と思われたこの事件は謎の多い難事件へと発展するが、アランは祖父譲りの豊かな才能を発揮して、この世の犯罪を未然に防ぐという自分の使命を深く自覚するようになる。かくて、物語の新しきヒーロー、アラン・フォート(Alan Fort)がここに誕生しました。