20世紀初頭のブエノスアイレス。ボルヘス、ビオイ=カサーレスらを育んだサロンから隔たった街場で、もうひとつのアルゼンチン文学が生まれた。
「ひたすら仕事に打ち込んでいれば未来は我々のものだ。いつも文学について話してばかりいるのではなく、誇り高い孤独のなかで、顎への〈パンチ〉ほどの暴力を秘めた本を書くことで我々の文学を作っていこう。」
今なおスペイン語圏各地で熱狂的に支持される、「現代アルゼンチン小説の開祖」の代表作!
稀代の大悪党に憧れ、発明を愛する誇り高き少年が、貧困に打ちのめされた果てに選びとった道とは?
貧しい移民の子としてブエノスアイレスに生まれたアルルトの自叙伝的小説。
都市とそこに生きる孤独な人間の葛藤、下層労働者の「その日暮らし」をみずみずしいリアリズムで描き出す。