ミステリの女王とも称されるアガサ・クリスティー.稀代のストーリーテラーとして,世界中で愛されている作家である.同時にクリスティーは,法科学の専門家ともいえる一面を,その物語から垣間見せてもいる.本書では,クリスティーを愛してやまない法医学者の著者が,ポアロやミス・マープルといった魅力的な登場人物を通して描かれる法科学ーー指紋,微細証拠,弾道学,筆跡,血痕,毒物学などーーを紹介し,“法科学者”としてのクリスティーに焦点を当てる.現実の事件にも影響を与えるほどのリアリティで描かれるクリスティーの世界を,最新の法科学の知見から読み解き,クリスティーの愛読者はもちろん,すべてのミステリファン必読の一冊となった.
はじめにーー犯行現場
第1章 指紋
第2章 微細証拠
第3章 法弾道学(銃器)
第4章 文書と筆跡
第5章 痕跡、凶器、傷
第6章 血痕の分析
第7章 検死
第8章 法医毒物学
結論ーーゼロ時間へ
謝辞
訳者あとがき
付録1 作品別殺害方法一覧
付録2 地図やフロア見取り図が掲載された作品