あらすじ
国家間で交わされる文書、国書ーー。
その形式的特徴は冒頭の書式に鮮明に現れる。しかし、書式が丁寧であっても内容が強硬な場合もあり、特に唐と異民族との間に交わされた国書については、冒頭と内容との関係に留意しながら読み解いていくことが肝要である。
じゅうらい盛唐の玄宗朝までの唐代国書の研究に取り組んできた著者は、本書では唐の勢いが次第に傾いていく唐代後半の国際関係の動きと重ね合わせつつ、白居易・陸贄(りくし)・李徳裕・封敖(ほうごう)が残した国書など、内容の伝わる同時期の国書ほぼすべてを丹念に読み解く。そこからは唐の朝廷と有力な異民族の有力者との遣り取りや、辺境における唐の官僚と異民族との駆け引きを如実に窺うことができる。
※本書は『唐代国書文書研究補遺ー陸贄・白居易・李徳裕・封敖の国書』(私家版、2023年3月)を増補改訂したものです。
序に代えてー唐代国際文書形式研究の回顧
『文苑英華』巻四六八 與廻鶻可汗書 陸贄(一〜三)
『旧唐書』巻一四七 高郢伝
『文苑英華』巻四六八 與回鶻可汗書 白居易(一〜四)
『文苑英華』巻四六八 賜回鶻可汗勅書 李徳裕(一〜五)
『文苑英華』巻四六八 賜太和公主書 李徳裕(一〜三)
『文苑英華』巻四六八 賜回鶻嗢吺斯特勒等詔 李徳裕(一〜四)
『全唐文』巻六九九 賜回鶻可汗書意 李徳裕(一〜二)
『全唐文』巻六九九 賜回鶻可汗書意 李徳裕(一〜三)
『全唐文』巻六九九 賜回鶻可汗書 李徳裕(一〜三)
『文苑英華』巻四六八 賜党項勅書 李徳裕(一〜二)
参考 建中四年正月、清水の唐・吐蕃会盟文
『文苑英華』巻四六九 勑吐蕃将相書 陸贄(一〜四)
追補 絹と麻の調
『文苑英華』巻四六九 勑吐蕃宰相尚結贊書 陸贄(一〜三)
『全唐文』巻四六四 賜尚結贊第二書 陸贄(一〜二)
『文苑英華』巻四六九 勑尚結贊第三書 陸贄(一〜四)
『文苑英華』巻四六九 與吐蕃宰相鉢闡布書 白居易(一〜三)
『文苑英華』巻四七〇 與吐蕃宰相尚騎心兒等書 白居易(一〜三)
『文苑英華』巻四七〇 與吐蕃賛普書 封敖(一〜二)
『白居易集』巻五六 代王ヒツ吐蕃北道節度論贊勃藏書 (一〜三)
『白居易集』巻五七 代忠亮吐蕃東道節度使論結都離等書 (一〜三)
『文苑英華』巻四七〇 與南詔清平官書 白居易
『文苑英華』巻四七〇 與南詔清平官書 封敖
『文苑英華』巻四七一 與驃國王雍羌書 白居易
『文苑英華』巻四七一 與渤海王大彜震書 封敖
『文苑英華』巻四七一 與契丹王鶻戍書(一) 封敖
『文苑英華』巻四七一 與契丹王鶻戍書(二) 封敖
終章 漢─宋間の国書冒頭の書式について
書後
追 補
竇昊 為肅州刺史劉臣璧荅南蕃書
牛叢 報坦綽書
唐以前の漢籍を学ぶためにー史学方法論研究I
〔随想〕心に残る言葉
追補によせて