細谷正充/菊地秀行/京極夏彦/澤田瞳子/永井紗耶子/宮部みゆき
北品川宿で「祟り柳」を擁し繁盛する旅籠「柳屋」。その祠を主人の吉兵衛が打ち壊したところ襲い掛かる数々の災厄の真相とは(「柳女」)。小間物商伊勢屋の若夫婦が箱根への湯治旅の帰途、戸塚で雨に降られ足止めに遭う。相部屋の老女が語る身の毛もよだつ儀式とは(「ばんば憑き」)。御江戸日本橋を振り出しに、品川宿、箱根の関を越え、岡崎、四日市、京都までを辿る6つの旅。解説 細谷正充カバーイラスト 大竹彩奈カバーデザイン 芦澤泰偉江戸珍鬼草子 入江鳩斎・作 菊地秀行・訳 柳女 京極夏彦 死神の松 澤田瞳子 精進池 永井紗耶子 ばんば憑き 宮部みゆき ガリヴァー忍法島 山田風太郎 解説 細谷正充
日本を代表する名匠たちが東海道を舞台に描くのは、単なる旅情を超えた「異界との境界線」です。道中に潜む怪異は、人間の業や哀しみを映し出す鏡。各著者の洗練された筆致が、浮世の喧騒と冥土の静寂を鮮やかに交錯させ、読者を逃れられない情念の深淵へと誘います。 映像版では旅の情緒や怪異の造形が視覚的に際立ちますが、原作の真髄は、活字が醸し出す「余白の恐怖」にあります。視覚を限定することで増幅される想像力が、映像では描ききれない微細な心理を補完し、両者を往復することで東海道の闇はより深く、艶やかに完成されるのです。
実写化・アニメ化された映画やドラマを観て、原作小説ならではの美しい心理描写や、映像化で新たに加えられた解釈・演出との違いを楽しみましょう。
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