あらすじ
「人生のつまずきは、新しい人生へ向かう『契機』にすぎない。」
日々がんばっているのに報われない。世間の「常識」や「らしさ」に縛られて息苦しい……。
そんな閉塞感を一刀両断し、明日への活力を注入してくれるのが、直木賞作家・佐藤愛子の「生きる戦術」です。
本書は、波乱万丈な半生を歩んできた著者が放つ、魂の応援歌。
二度の結婚と破綻、借金、そして破天荒な文学一家「佐藤家」の愛憎劇ーー。数々の苦難をくぐり抜けてきた著者は、「人生のつまずきは、新しい人生へ向かう一つの契機にほかならない」と力強く断言します。
「人間は、決して血液型のように決められるものではない。善にせよ悪にせよ、無限の可能性を持っているのだ」
世間の目に振り回されず、ままならない自分を丸ごと「面白がる」こと。
著者のユーモア溢れる毒舌と、困難に立ち向かう「敢闘精神」に触れれば、読後は不思議と肩の荷が下り、視界がパッと開けるはずです。
「老い方」が静かな覚悟なら、この本は「どう生きるか」を問い直す攻めの哲学。
人生の曲がり角に立つすべての人に贈る、痛快無比な人生論です。
作品考察・見どころ
佐藤愛子の凄みは、酸いも甘いも噛み分けた上での「断言」の強さにあります。本作は世間の常識という鎖を断ち切り、自己を丸ごと肯定させる力強さに満ちています。波乱の半生を「面白がる」姿勢は、単なる楽観ではなく、地獄を見た者だけが辿り着ける至高のリアリズムであり、読者の魂に火を灯す攻めの哲学といえるでしょう。 人間を記号化する風潮を笑い飛ばし、割り切れない複雑さこそが生命の輝きだと説く視点は、現代の閉塞感を打破する特効薬です。つまずきを新生活への「契機」と捉え直す著者の敢闘精神に触れれば、視界は一気に開けます。人生という戦場を軽やかに、かつ猛々しく闊歩するための勇気が、この一冊には凝縮されています。