IbertJacques
近代フランス音楽のレパートリー中でも随一の人気を誇るイベールのフルート協奏曲。原曲のオーケストラから放たれる華やかな色彩感を損なうことなく再現するピアノ伴奏は、単なる音符の置き換えに留まらず、ピアニズム上の弾きやすさも兼ね備えた作曲者自身によるもの。楽譜内に原曲の楽器名を添え、音色をイメージしやすくした他、新たな版面設計により譜めくりを改善。併録の『間奏曲』は演奏容易で情熱あふれる人気曲。フルートとギターのデュオのために書かれたこの作品は、作曲者自身の指定によりフルートの代わりにヴァイオリンでの演奏も可能。フランスの芸術に造詣の深い小沼純一氏による解説は、純音楽のみならず多方面に名を残すイベールの立ち位置と今日的意味を伝える。日本語によるイベールに関する論考が極めて限られる中、作品の背景を知るための貴重な資料となる。