五木寛之
遠くなったあの時代が、活き活きと、温かく胸を満たすーー。「チグハグさ」が魅力の寺山修司の才能、小林秀雄が漏らした死の真実、墓場までイメージを背負って去った八千草薫、徹夜麻雀で見せた秋山庄太郎の悪ガキ振り、瀬戸内寂聴との長く不思議な縁、徳大寺有恒がヤクザ映画の主人公のように放った一言、追放者である人間の印を「刻印」された三木卓ーー。甦る昭和の思い出46編。
五木寛之氏が紡ぐ本作は、単なる追憶を超え、魂の震えを刻んだ叙事詩です。寺山修司や八千草薫といった巨星たちの、表舞台では見せない剥き出しの人間性を、一言の重みと共に描き出す筆致は圧巻。昭和という時代に血を通わせる鋭い洞察が、読者の心に静かな火を灯します。 映像版では、その芳醇な情緒が視覚的に補完され、著者の語りと相まって立体的な情動を呼び起こします。文字が孕む沈黙の奥行きと、映像が映し出す時代の質感。両者を味わうことで、忘れ得ぬ人々が放った言葉の真意を、より鮮烈に、かつ深く体感できるはずです。
実写化・アニメ化された映画やドラマを観て、原作小説ならではの美しい心理描写や、映像化で新たに加えられた解釈・演出との違いを楽しみましょう。
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