あらすじ
第1回「さいとう・たかを賞」受賞作!
殺人を快楽とする脳の誕生!
悪を創造する脳科学の終着点は……人類の終末か!?
新興宗教教祖にして死刑確定囚・神宮正義の分析通り、
連続殺人は“リレー形式”で行われていた!!
ある殺人者の動機を、次の殺人者が叶えるというシステムだ。
やがて殺人リレーは二股に分化!?
一方は何者かに殺害され、一方は次の獲物が誰か予告!!
その標的は、彼らを追う側の鐘巻管理官ーー理由は、
鐘巻の兄・賢人こそ脳科学を悪用し、自分を悪魔に改造
したからだと。
すべてを計画したのは、17年前に失踪した賢人なのか!?
油小路と鐘巻が決断した捜査方針は!?
【編集担当からのおすすめ情報】
第1回「さいとう・たかを賞」受賞作!
さいとう・たかを氏、池上遼一氏、佐藤優氏、やまさき十三氏 激賛!!
さいとう・たかを氏「完成度の高い作品である。リチャード・ウー氏のシナリオは、芳崎氏の作画とうまく噛み合っている」
池上遼一氏「特異な発想の根拠となる深い知識が物語にリアリティーを与えており、巧妙に計算された緻密な構成でじわじわと恐怖を盛り上げながら核心へと導いていく手法に引き込まれる」
佐藤 優氏「最新の聖書学、脳科学の成果を十二分に吸収した上で、複雑な世界を複雑なまま描いている。ただし、読みやすい」
やまさき十三氏「面白い! 読む者が気付いていない自分自身の心の闇まで抉り出すサイコ・サスペンスの傑作」
作品考察・見どころ
本作の真髄は、脳科学という視点から「悪の正体」を解剖し、神学的な深淵へと誘う緻密な構成にあります。殺意がリレー形式で伝播するというシステム化された狂気を通じ、我々の倫理観を根底から揺さぶるのです。科学が倫理を超越した先に現れるのは、救済か破滅か。その極限の問いを突きつける筆致は、読む者の魂を激しく戦慄させます。 リチャード・ウー氏による聖書学と科学を融合させたシナリオは、追う者と追われる者の境界を曖昧にし、読者自身の心の闇さえも抉り出します。複雑な世界を圧倒的な熱量で描き切る手腕は見事です。完成されたプロットの中で蠢く根源的な恐怖と知的な興奮こそが、本作をサイコ・サスペンスの頂点へと押し上げています。