ヨークシャー地方の港町ウィットビー。修復士のシーアンは、7世紀に聖ヒルダが建立したウィットビー大修道院の廃墟で発掘に参加している。この地に到着してから、彼女は毎晩、おそろしい悪夢にうなされる。夢のなかで、いつも男に首を切り裂かれ、血みどろになるのだ。シーアンは毎朝、高台にある大修道院へ向かうため、199段の石段をのぼってゆく。ある日、そこでハドリアヌスという犬を連れた、マグナスという男性と出会う。知り合ってまもなく、彼は父親の遺品だという、小さな瓶に入った手紙をシーアンにさしだす。それは18世紀に書かれた秘密の告白録だった。判読を試みるシーアンの手によって、1ページずつ明らかになるその内容とは...。中世の修道院、18世紀の悲劇、現代のシーアンとマグナス。ドラキュラ伝説で有名なウィットビーを舞台に、過去と現在が交錯する“ゴシック”な愛の物語。