本作、壮大な宇宙戦記に現代OLを投じ、歴史を換骨奪胎した傑作です。冷徹な将キシリアを演じつつ、内面で中間管理職の苦悩を抱える主人公の二面性は、権力構造の歪みと生存戦略を鮮烈に描出しています。運命を知識で凌駕する爽快感の中に、組織で生きる個人の矜持を忍ばせた知的構成は白眉です。
映像版では、小説特有の濃密な独白が演出で補完され、変質する歴史の緊張感が倍増しています。心理描写と映像のスケール感が融合し、物語を未踏の領域へ押し上げます。両メディアを往復して生まれる興奮こそ、本作を味わい尽くす至高の鍵です。