HirokoOe/YasuyukiYamaoka
日本のコミュニティのあり方についての議論がかまびすしい。しかし、その問題は、何も日本に限らず、世界各国で政策当局者、学識者、市民等にとっての根源的課題を投げかけている。その問題解決に当たって、人々の絆の強化、将来への不安を払拭する社会システムの希求が重要な視点と認識され、いまやグローバルレベルでの喫緊の課題として認識されている。本書は、編著者である私が、当時の郵政省郵政研究所(現 総務省)およびその後奉職した横浜国立大学時代に従事し、検討してきた研究成果を、再構成・再編集しつつ、最近の知見を織り交ぜて取りまとめたものである。今から10年ほども前、筆者の研究の中心となっていたこれらのテーマと議論の根底に流れる研究目的やビジョンは、この令和の時代にも通用するものであり、あるいは、その重要性をいや増してさえいることに驚きを禁じ得ない。本書が示唆する様々な検討の道筋と解決に向けての論点が、関係各方面にとって有効な参考資料となり、さらなる議論を喚起する上でお役に立つことを希望してやまない。